ある自動車会社の販売に、S氏(取締役新車部長)という人がいます。
彼が中古車部長だったときの話です。
同中古車部にはセンターと称する7つの営業所があり、各センターには3~7人のセールスマンがいます。
S氏の率いる当時の中古車部は、部長から売り上げ目標が出されていました。
これを受けて各センターでは、半期ごとに、過去半年間の再現から出発して、部門目標達成のためのセンターとしての課題化を進めていくことになります。
この各センター課題は、丸一日がかりの部門ミーティングに持ち寄られ、そこで、センター長どうしの間で揉まれ、あるいは叩かれて、時には生まれ変わり、また軌道修正されて・・・
最後は、部門長によってオーソライズされることになります。
そして次には、センター課題を達成するための各セールスマンの課題化が、その長と本人によって進められることになります。
あるセンターに、高卒で入社後間もなく、中古車部にまわされてきた若者がいました。
新人ほど新車を扱いたがるものです。
入社早々の中古車部門でがっかりしていた彼の課題化は、部長の須藤氏のじきじきの参加によって行われていきました。
その結果は、「この半期に『名刺』を500枚集める」でした。
これならできる、ということになりました。
やがて半年後、彼は本社を訪ねて、「部長、課題が達成できました」と、集めた名刺をS氏の机に置きました。